中学受験は、親子の受験とも言われています。
受験が始まり、不安になった親が冷静さを失ってしまうと、子供にとって親の世間体のための受験となりかねません。
ある程度は親がかじを取り、子供の進路に対して取り組んでいかないと、中学に入学してから思ってもみなかった誤算を招くことがあります。
たとえば、通勤時間が長い、学校の方針やクラスの仲間と馴染めないなど、色々なことが原因で引きこもりになってしまったり、時には不登校になったケースもあります。
中学は義務教育のため、もし希望の学校に入学できない場合は、公立の学校に入学ということもオプションとして考えておくべきです。
一番いけないのは、第一志望だった中学には入れなかったので、とにかくあちこちの中学を受験させ、受かった学校に通わせ、希望の学校に入れなかったといって親が子供を責め続けるといったような、子供に負い目をもたせるような行為です。
誰の、何のための受験なのか、もう一度よく考えなくてはなりません。
子供の人生はどこの中学に行ったかで決まるわけではありません。子供が成長していく過程でのひとつの通過点です。
不況で将来の心配や少子化が進む社会の中で、受験の低年齢化が急速に加速している状況は、損得勘定や大人の都合、エゴが生み出したものとも言えるでしょう。。
現在の学力以前のワクで決められてしまうような仕組みは、単に親のプライドや見栄を満足させるだけで、子供とっては何のプラスにもならないことをしっかり認識する必要があります。